logob

はざま神経内科・内科医院

  HAZAMA CLINIC of NEUROLOGY & INTERNAL MEDICINE

内科 神経内科 / プライマリケア 産業医

はじめに

頭痛は最も頻繁に診られる症状の1つです。偏頭痛に至っては欧米では人口の25%にもおよぶと言われています。50才以上で始まる頭痛にはクモ膜下出血などが原因する頭痛(二次性頭痛)が含まれるため、より詳しい検査が必要になります。若い思春期前後で起こる頭痛は良性の頭痛(一次性頭痛)が一般的です。ここでは後者の一次性頭痛について説明します。

偏頭痛

偏頭痛は良性の頭痛とは言われておりますが、あくまでも悪性の疾患は隠れていないという意味であって、発作の時期は苦痛のために日常生活はおろか、社会生活にも支障を来し、社会的な損失は計り知れないものがあります。欧米では人口の25%が一生のうちに偏頭痛を経験すると言われます。偏頭痛から解放されることは個人の苦痛を和らげるのみでなく社会的な利益にもつながることになります。
痛みの特徴は心臓の鼓動に連鎖してずっきん、ずっきんする拍動性の頭痛のため血管性頭痛とも呼ばれます。
発症する時期は小児期から30才までのいわゆる思春期に最も多くみられます。また、家族内発症し、女性に多い傾向があります。逆に、後述する群発頭痛は男性に多い傾向にあります。
偏頭痛は拍動する反復性頭痛が1側におこります。一過性ではありますが、頭痛発作の前に前兆としていろいろな神経症状を引き起こすタイプがあります(古典型偏頭痛)。視野の中にきらきらする閃光(閃揮暗点)、片麻痺、失語など。このような前兆を伴わないタイプは普通型偏頭痛に分類します。
古典的片頭痛の特徴は、通常、頭の側頭部、および前頭部から始まることが普通で、一側から他側へひろがります。痛みは通常、拍動性、ズキンズキンする、ガンガンする、等と表現されます。
頭痛の引き金になる要素としては、アルコール、チョコレート、チーズなどの摂取、運動後、気温の変化、あるいは薬剤、特に狭心症予防に使うニトログリセリンなどの血管拡張剤使用などのあとに起こることがあります。
女性では月経前後に群発することも希ではなく、妊娠によって誘発されたり、逆に治ったりすることもあります。

治療
血管収斂作用としての麦角化合薬、β―アドレナリン遮断剤、Ca拮抗薬が使用されてきました。
最近ではトリプタン製剤(セロトニン受容体作動薬)がよく使用されます。

ストレスよる頭痛(収縮型頭痛)

頭蓋骨には前・後頭筋、左右側頭筋の4本の筋が頭を取り囲んでいます。これらの筋群は頭を外傷から守る以外はあまりこれといった機能はありません。しかし、これらの筋はストレスに対して敏感に作用します。
職場でのトラブル、友人関係、夫婦問題、いじめなど私どもの周りには大変多くのストレスが存在します。これらのストレスを長時間受け続けると不眠や頭痛、食欲不振、鬱状態に陥ることがあります。頭痛は前述した頭部の筋が刺激状態になり、筋群が収縮し、頭痛を引き起こします。
これらのストレスによる頭痛は収縮型頭痛と呼ばれています。
頭痛の特徴は帽子をかぶったような(被帽感)、頭を締め付けたような(万力で頭を締め上げると表現される)痛みが特徴です。

治療
原因となるストレスを取り除くことと、安定剤や筋弛緩剤が有効です。

中高年に多い頭痛

中高年に起こる頭痛は当然、脳腫瘍や脳出血などの二次性頭痛を鑑別することが必要です。
中高年では偏頭痛や収縮型頭痛が発症することはまれといえましょう。この年代に多い頭痛には神経痛が原因する場合があります。
頭部にはいくつかの末梢神経が支配しています。特に後頭部には大きな神経である左右大・小後頭神経があり、これらの1本ないし複数の神経が痛むことにより神経痛性頭痛が起こります。
痛みはずきんずきんする痛みのほか、後頭部に圧迫痛が特徴です。運転中のむち打ちや転倒などの外傷後遺症が遠因にある場合があります。

治療
局麻剤のブロック注射や抗痙攣剤(カルバマゼピンなど)が有効です。