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はざま神経内科・内科医院

  HAZAMA CLINIC of NEUROLOGY & INTERNAL MEDICINE

内科 神経内科 / プライマリケア 産業医

かっけ神経炎

1970年代、西日本を中心に原因不明の末梢神経障害が集団発生しました。当時、学会などでも症例報告が相次ぎ、社会問題にまでなりました。ウィールス説、中毒説などが言われましたが、結論はビタミンB1不足による脚気が原因でした。
発病者の多くは10代から20代の独身男性で、手足がしびれる、歩行が困難、息切れ、疲れやすい等が主な症状で発病時期が夏場に集中している事があげられました。
脚気はビタミンB1が不足して起こります。ビタミンB1は鈴木 梅太郎が最初の発見者であり、脚気は日本の風土病とも言われたなじみの疾患ではありますが、戦後集団発生ほとんどありませんでした。
ではなぜこの時期に発生したのでしょう。これにはカップラーメンの流行と、戦後続いた強化米の終焉が大きく関与していると考えられています。
1970年代、戦後の栄養不足は改善したためにこれまで続いてきたビタミンB1含有強化米の販売が終了したこと、若者に手頃な値段と扱いやすさで人気を得たカップラーメン中心の食事が原因していると考えられました。糖分消化にはビタミンB1が必要で、夏場にはビタミンB1の消費が増えることもあり、集団発生になったと考えられました。女性がほとんど発病しなかったことは、元々女性には食事に関する母性としての本能があること、自身で食事を作る能力があることが幸いしたのでしょうか。
最近は集団発生こそありませんが、慢性アルコール中毒で食事をしない人に重篤なビタミンB1不足が起こりますので要注意。

とう骨神経麻痺

朝起きたとき、仕事や勉強の合間に机の上でついつい腕枕で寝込んでしまった後、あるいは汽車での通勤中、手枕で寝込んでしまった後に手首が動かなくなり、垂れてしまうことがあります。原因は手を支配しているとう骨神経が圧迫されて麻痺を起こすことに起因しています。
休日、リラックスしてお酒を飲んで、手枕で寝込んだ後、この麻痺が起こることから、欧米ではsaturday night palsy (土曜の夜の麻痺)とも呼ばれています。本邦では「垂れ手」、あるいは幽霊の垂れている手に似ていることから「幽霊の手」などと呼ばれています。この病名では身も蓋もないと思いませんか。欧米に負けないしゃれた病名がほしいですね。
新婚時代、新妻を手枕にして寝こんだ後はhoneymoon syndrome(ハネムーン症候群)にご注意を!